2014年3月31日月曜日

リルケからの励ましの言葉

生きていると、これは謎だと思う瞬間はなかなか多くあるもので、困ったものです。わりに頻繁にあるので、もはや、あまり気にならなくなっているほど。私の場合はそうです。ちょっとしたコミュニケーションの齟齬で、「こういう場合はどうするのが正しいのか」と思うようなものから、根本的に生きる姿勢というか態度というか、そういうものが問われるような大きな問題に至るまで、様々あります。その時々で、今後はああしよう、こうしよう、それは、そういうことか、などと思ったりもしますが、それが本当に正しいものかどうか。よくわかりません。

       
"I beg you, to have patience with everything unresolved in your heart and to try to love the questions themselves as if they were locked rooms or books written in a very foreign language. Don’t search for the answers, which could not be given to you now, because you would not be able to live them. And the point is to live everything. Live the questions now. Perhaps then, someday far in the future, you will gradually, without even noticing it, live your way into the answer."                                 (お願いがあります。じっと我慢して、答えがわからないまま、全てを胸にしまっておいてください。そして、わからないことそれ自体を大切にするように心がけてください。まるで鍵がかかって開かない部屋だとか、全く理解できない外国語で書かれた本を持っているんだと思って。答えを見つけようとしなくてもよいのです。どうせすぐには答えを与えてはもらえないはずです。なぜなら、すぐにはその問題を生きることはできないものだから。そう、全てを生きるということが大事なのです。わからない問題を、今、生きてください。たぶんそうしているうちに、ずっと先になっていつか、気づかないままだんだんと、その答えに向かって進んでいることになるでしょう。) 
                                  Rainer Maria Rilke (1903) Letters to a Young Poet(public library

この一節を見つけた時には、何だか嬉しかったし、励まされました。わからないものはわからないままにして、無理に答えを出して筋を通そう、などと思わなくてよいと思うと、ちょっとほっとします。誠実に生きていればそれがいずれ、答えになる・・・。そんなものなのでしょうか。そうだといいな、と思いました。

引用 The quoted part and the book are found in:
Brain Pickings http://www.brainpickings.org/index.php/2012/06/01/rilke-on-questions/

2014年3月17日月曜日

普通の人々

自分の生活が、一遍の映画だったらどうだろう?よくそんなことを考えます。自分の生活なので、主人公はもちろん自分です。通勤のシーンにはどの音楽が一番合うだろうか。春はこの公園の桜並木を散歩するシーンが欲しい。何か大変な問題でも浮上すれば、今、映画はヤマ場に差し掛かっている、と思います。たまに、意地悪なことを考えたり、失言してしまった時には、あーあ、こんなこと言う人は、本当の映画だったら脇役にしかいないな。自分の映画なのに脇役になっちゃったよ、などと思ったりしてしまいます。

実際の映画を考えてみると、出演するのは、全く「普通」ではない、美しく魅力的な俳優の方々なのに、彼らが演じている役割は、多くの場合、私たち「普通の人々」だったりします
。それも、なんだかおかしな気がしますが、結局、普通の人の普通の生活にこそ、大いなるドラマがあるということなのでしょうか。

先日、ツイッターで流れてきた、この写真。NPRのAll Things Considered というニュース番組のディレクターの方だということで、マスコミのお仕事とはいえ裏方の「普通の人」なのですが、この方の様子を見ると、まさに映画のワンシーンを観ているようです。

     Hi everybody, my name is Monika Evstatieva and I am the director of All Things Considered. That simply means I get to conduct the live broadcast from the control room and also pick all the music you hear on the program during All Things Considered.
I select roughly 30 music pieces every day that we call collectively bumper music. Every day I try to match the mood of the stories, making the music a seamless part of the program. It is a tricky business, because I don’t want to make you overly sad, even when our reports are a bit gloomy. Most of the time, I try to make you smile, play a little joke or make you groove.
"The Director’s Cut" is a playlist of songs I am particularly fond of…and I want you to have a chance to hear them for more than 10 seconds at a time. So…Enjoy.
You can listen to “The Director’s Cut” via Spotify and Rdio. 
"I select roughly 30 music pieces every day that we call collectively bumper music. Every day I try to match the mood of the stories, making the music a seamless part of the program. It is a tricky business, because I don’t want to make you overly sad, even when our reports are a bit gloomy. Most of the time, I try to make you smile, play a little joke or make you groove."
 「bumper music(番組の間に流すテーマ曲)とまとめて呼ぶ音楽を、毎日、ざっと30曲ほど選びます。音楽が番組の中の話題をうまくつないで、しかも、取り上げる話題の雰囲気に合うように、毎日、気を配ります。一筋縄でいかない仕事です。ちょっと気が滅入るようなレポートだったとしても、あまりに悲しくならないようにしたいから。ほとんどの場合、聴いている方ににっこりしてもらいたい。ちょっと冗談を言うような感じで、楽しい気持ちになっていただきたいと思いながら選んでいます。」

このディレクターの方のように、誠実で真摯な姿勢で、仕事だけでなく、人生全般のことに、思う存分向き合いたい。引きのアングルで捉えて美しい映像になるように、背筋を伸ばして、自分の映画の主役をはりたい。そう思います。

引用 The quoted part is found in:



2014年3月2日日曜日

アダム・レヴィ―ンのツイートから

アダム・レヴィーン Adam Levine は、アメリカのバンド、マルーン5 Maroon 5 のヴォーカリストで、ウィキペディアによると、「業界随一の色男としても知られており、大勢のハリウッドセレブとの浮名を流している。」だということです。


ツイッターで彼のアカウントをフォローするようになったのは、マルーン5の音楽が好きだから、というのは、もちろんですが、2012年11月の大統領選の頃、彼が明確にオバマ支持を表明していたのが、興味深く思われたから。以来、ずっと彼のフォロワーのままでいます。時々入ってくるツイート、これがなかなかおもしろい。彼が「業界随一の色男」というのも、なんだかわかる気がします。アダム・レヴィ―ンのツイートから、彼の魅力について考えてみることにします。

1:堂々としていて押し出しがいい
6 Dec  "I will never apologize for having opinions." 
「意見があるってことで、謝ったりはしない」 
3 Jan "When someone tells me "grow up" I always answer with, 'why?' "  
「誰かに『大人になれよ』って言われたら、いつもこう答えることにしている。 『どうして?』」
3 Jan  "New Years resolution: be more awesome."      
「新年の抱負:今よりもっとスゴイやつになること」

2:なかなか鋭い洞察力
13 Dec   "The only thing cooler than not liking 'cool music' is not even knowing what 'cool music' is." 
「『カッコイイ音楽』は好きじゃない、というのよりもカッコイイ場合が1つだけあって、それは、どういうのが『カッコイイ音楽』かなんてわからない、っていう時」 
15 Jan   "BE an artist. Don't claim to be one. It just never sounds good. 'I'm an artist.' "  
「アーティストには『なる』ものだ。自分はそうだ、と『言う』ものじゃない。『オレはアーティストだ』と自分で言って、いい感じに聞こえたためしはない」 
31 Jan   "Optimism and delusion are two TOTALLY different things."  
楽観と幻想の2つは、まったく別物だ」
15 Feb   "It seems like life's most poetic moments never occur when you want them to. I guess that's part of what makes them poetic."  
「人生で最高に詩的な瞬間というのは、起こって欲しいと思っても起きるものじゃないみたいだ。そういうところがあるからこそ、詩的なんだろうな」

3:小さな男の子みたいにかわいい
29 Nov "I want a baby tiger."  
「トラの赤ちゃんが欲しい」
26 Feb "I want blueberry pancakes with tons of butter and maple syrup. And I want them NOW."  
「バターとメープルシロップがたっぷりかかった、ブルーペリーパンケーキが食べたい。しかも、今すぐに」

4:謙虚に自分を客観視して、たまに自己嫌悪に陥ったりしている姿が共感を呼ぶ

13 Mar "Why do we idolize celebrities? If you guys knew how lame most of them were you'd be amazed. Myself included. So lame."  
「何で、有名人を崇拝するんだろう?もし、そのほとんどが、どれだけつまらないかわかったら、きっと驚くぜ。自分もその一人だけど。ものすごい退屈なやつだよ。」 
24 Sep "by the way,  im NOT an artist. i sing in a band and i make music with my friends."    
「ところで、オレはアーティストなんかじゃない。バンドで歌って、友達と音楽作ってるだけだ」
27 Sep "The thing about idiots is that they don't know they're idiots. Which is why it's so easy for me to sleep at night."  
「バカについて言えるのは、バカには自分がバカだってことがわからないってことだ。だから、オレは夜、すぐ眠れるんだ」

先日、久しぶりにツイートが入ってきたな、と思ったら、連続ツイートで、しかもなんだか元気が無いご様子。
Feb. 26, 2014   "So crazy. Every time I hear @blakeshelton talk on the show, I'm just amazed by his wisdom. I would choose him as my coach." "These sneak peaks*really show off how ridiculous I am as a person…" "Every time I lose an artist to another coach on The Voice, I pick up People Magazine to remind myself I'm sexier than they are." "I actually have the audio recording of the Voice audience yelling "ADAM" and it plays on loop in my house 24/7"  "Did ya'll see me roll on the floor after I won that?!?!?! I'm so crazy… but seriously, I'm crazy." 
(「ああ、ダメだ。ブレイク・シェルトンがこの番組で話すのを聞くと、いつも、ブレイクの賢さにびっくりするんだ。オレだったら、コーチにブレイクを選ぶ」「こういう本音って、自分が人間として、どれだけバカかってことを、さらしてしまう・・・」「『ヴォイス』で別のコーチに負けるといつも、雑誌『ピープル』を手に取って、やつらよりもオレの方がセクシーだっただろ、って自分に言い聞かせるんだ」「『ヴォイス』のお客さんたちが『アダム!』ってかけ声をかけてくれてる録音テープだって持ってる。家では、それを年中無休でエンドレスで、かけてるよ」「勝った時は、床を転げまわってしまうのは、みんな見て知ってるだろ?おかしいよな。・・・いや、マジで、オレはおかしい」
ブレイク・シェルトンを尊敬して、自分はダメだと落ち込んで、そして、気を取り直すために、「もっともセクシーな男性」に選ばれた『ピープル』を手に取って・・・。スケールの差こそあれ、自信(の無さ)、自負と自己嫌悪の渦巻く、あの複雑な嫌な気持ち、誰しも経験があるところではないでしょうか。しかし、何もそこまで、正直に自己開示しなくてもよさそうなものなのに、そのままツイートしてしまうあたり、なんともアダムらしい。あるがままの自分を、まずは、自分で受け止める。その上で、まるごと等身大で体当たりしてくる。そんな彼の在り方が、アダム・レヴィ―ンの一番の魅力なのかもしれません。

引用 Adam Levine's twitter account: